小田原征伐で唯一落城しなかった北条方の城「忍城」

castle-oshi-00埼玉県行田市に豊臣秀吉の軍が落とせなかった城があります。映画「のぼうの城」でも舞台となった忍城です。
以前、「歴史好きなら一度は訪れたい関東の城10選」でも軽く紹介しましたが、忍城は関東七名城の一つに数えられ、湿地帯に作られた城は自然の地形を巧みに利用した天然の要害だったようです。

忍城とは

忍城は文明10年(1478年)頃に成田正等・顕泰が当時この地を支配していた忍氏を滅ぼして築城したと言われています。
当時、この土地は沼地に島が点々と存在している地形であったが、それらの島を橋で結び、各島を曲輪に見立てた作りになっていました。以前この土地が沼地であったことは同市に「古代蓮の里」などがあることからも確認できます。
このような作りであったことから天然の要害として名高く、上杉謙信の攻撃に対しても落城することなく耐え切ったと伝えられています。

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近くの諏訪神社に設置されていた(たしか)、忍城鳥瞰図。今の行田を見ると全く想像がつかないくらい湿地というか水だらけです。
これ、水攻めされている時の様子じゃないですよ。

安土桃山時代に入ると北条方につき豊臣秀吉の小田原征伐に対抗。
忍城代を務める成田長親のもと3000の兵で、石田三成率いる23000の豊臣軍と対峙しました。
石田三成は丸墓山古墳に陣を敷き、石田堤と呼ばれる堤を築いて忍城を水攻めにしました。しかし、水攻めにも耐えた忍城は結局落城せず、開場したのは小田原城が降伏したあとになってからだったそうです。
この時の水攻めによって城が見ずに浮くようであったため「忍の浮城」と呼ばれています。

ちなみに事実は定かではないものの、石田三成が戦下手であるという評価もあります。
しかし、この忍城の戦いでは大谷吉継、真田昌幸、真田信繁(幸村)も参陣していることから仮に石田三成が戦下手であったとしても攻撃や指揮が悪く落城させることができなかった。というわけではなさそうだと僕は考えています。

江戸時代に入ると、家康の四男である松平忠吉が忍城に入り忍藩10万国の政庁となりました。その後に阿部氏が約200年ほど治め城の拡張工事を行いました。さらにその後は松平忠堯が入ることとなりました。
その間、忍藩は宿場町、水運を利用した物流路として繁栄し、足袋の産地としても有名になっていきます。
余談ですが、忍城址にある歴史資料館の中には、行田の足袋のメーカーの歴代の広告?ステッカー?みたいなのが一覧で掲載されているコーナーもあり非常に見応えしました。

明治時代になってからは廃藩置県によって忍県の県庁が二の丸に置かれましたが、その後廃城となっています。

御三階櫓

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現在の忍城のシンボル的な建築物といえば、鉄筋コンクリートで復元した御三階櫓になります。
忍城東側の堀の近くに建築されており、通りからもよく見える位置に配置されています。
この御三階櫓は本来の位置とは異なる場所に建築されているそうですが、忍城周辺がすでに当時の地形を留めていないこともあってもはやこれはこれといった感じですかね。

歴史資料館からつながっており、中に入ることができます。
中には各種資料があったり、櫓の最上階から外の景色を見ることができます。(あんまり眺めは良くなかった。。)

本丸土塁

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当時の遺構が綺麗に残っているところもあります。
写真の右手、盛り上がって坂になっているところがありますが、こちらは本丸南側の土塁です。

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こちらは土塁から少し東側に移動したところにある、本丸の漆喰壁。
ところ狭しと狭間が設置されており、土塁にそって東に移動してきた敵を迎え撃つことができるようになっています。
ちなみにこの写真の左手に、本丸に通じる門があります。

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これ。
結構立派ですよね。
この手の門が本丸だけで4つほどありました(正確な数覚えてない…)。

ところどころ移築されたものだということで、当時も本丸にそれだけの入り口があったかはわかりませんが、おそらくそんなには多くなかったんじゃないでしょうか。鳥瞰図見る限り。

本丸内部

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本丸に入ると綺麗に整備されており、道も広々としています。
こんなところが家の近くにあったら、散歩コース間違いないのですが。
この本丸の中に、歴史資料館や駐車場なども設置されています。

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天気が良かったのもあって本丸の中をゆっくり散策しているだけでもかなり楽しかったです。
なんか本丸の中にたけのこ生えてたような。。かなり長く伸びちゃってましたが。
資料館の前ではイベントなどもやっているようでした。以前かるく紹介した「こぜにちゃんとフラべぇ」がうろついてました。
行田のB級グルメ、フライとゼリーフライって何?
あと、忍城おもてなし甲冑隊もいたような。。

今日の発見、気づき

歴史は知るだけでも楽しいですが、実際に現地に行くことで、さらに楽しみが増しますね。
個人的には石田三成も大谷吉継も好きなので、ゆかりのある忍城に行けただけでもよかったですが、忍城そのものも想像しているよりもはるかに良かったです。
もう少し遺構がしっかり残ってくれていれば…という気持ちはありますが、今の行田がなくなっちゃいますし、仕方ないかもしれませんね。

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行田市の商工会館の売店で見つけた、うきしろちゃん。
かわいいのでTシャツ買いました。