男子が草食化したのは、コンテンツとテクノロジーで個人が満たされるから

日本の男子諸君、こんにちは。
今回は、男子の草食化についてちょっと考えてみたいと思います。すべての人が当てはまるわけでもないけれど、全体傾向としてそういった方向性があるのはなんとなく感じているところではあるので、思っているところを整理した見たいなと。そういうわけですな。

この話題を書こうと思ったのは、最近見させてもらっているブログ「ピピピピピの爽やかな日記帳」さんで、以下のような記事が展開されていたからですね。
男子が「草食化」したのは、女子の「汚さ」が可視化されたから
一理あるな〜と思いつつ、別の観点から僕は切り込んでみたいなと思った次第です。

他にも、メロンダウトというブログでもアダルトビデオが原因でしょう。という考察がなされていましたが、こちらは炎上したうえに記事が消されてしまっていました。まぁ、考察としては暴論だった気もするので気にしなくても良さそうですが。

男子の草食化の定義

草食化した男子
まずは本記事における、草食化の定義を決めたいと思います。
恋愛に積極的ではない男子を草食男子と言いますが、本記事では社会・個人が恋愛に積極的ではないスタンスに変わることを草食化と定義して話を進めていきましょう。

実際の傾向として、生涯未婚率の推移を内閣府が公表してくれていたので以下に貼り付けます。

生涯未婚率の推移
出典:内閣府

このデータによると、2010年の段階でも30年前と比べると男性で約8倍ほど未婚率が上がっているとうことになります。
割合で言えば5人に1人が生涯未婚であるということですね。

結婚=肉食というわけではないですが、社会全体の傾向としてこのような状態にあるというのは、理解をしておいて良い事象だと言えるでしょう。

より詳しいデータについては以下のリンクから
3 婚姻・出産等の状況|平成27年版 少子化社会対策白書(全体版<HTML形式>) – 内閣府

草食化の原因を考えてみる

2013年に行われたgooリサーチの調査では、恋人ができない(作らない)理由ランキングとしてこのように出ています。

  • 1位:人付き合いが面倒くさい
  • 2位:インドア派で、女性と知り合う機会がない
  • 3位:理想が高すぎる
  • 4位:女性と何を話せばいいのかわからない
  • 5位:女性に話しかけることができない
  • 6位:ルックスの好みが厳しい
  • 7位:自分に自信がなく、自己肯定できていない
  • 8位:ふられることが怖くて恋愛に踏み出せない
  • 9位:世間一般でよくいわれるイケメンとは程遠いルックスをしている
  • 10位:つい同性とばかりつるんでしまう

より詳しいデータについては以下のリンクから
自分に長年恋人ができない理由はこれ?ランキング(男性編)

上位10個を大別するとおおよそこんな感じでしょうか。
・コミュニケーション問題
・知り合う機会の損失
・相手に求める理想が高い
・自己肯定力が低い
なんか、大別しただけで結構重篤な問題な気がしてきました。

ピピピピピさんの考察にあった「女性の汚さが可視化された」というのは、この中でいうと「相手に求める理想が高い」という点に当てはまるのかもしれません(正確には別論点なのだが)。

で、これらの問題にすべて触れるような変化がここ数十年の間にあったのでそれを考えてみたいと思います。

原因は娯楽の変化とリアルさを与えるテクノロジーの進化

上記の大別した問題4つに関わる変化として、「娯楽の変化」とそれをリアルに感じられる「テクノロジーの進化」があるのでは。と考えました。
先に断っておきますが、男子が草食化の傾向にあるのはただの事象なので、それ自体は悪いと思っていません。また、その原因そのものも悪いものではないと思っています。

さて、まずは娯楽の大きな変化として「テレビ」「漫画」「ゲーム」「携帯」があると思います。
これらに共通して言えることは、時代が進むにつれてコンテンツが多様化、パーソナライズされていった(もしくはそう受け取れる作品が出た)ということであり、意見や価値観の違う人間とコミュニケーションを取るよりも、特定のコンテンツに触れている方が幸福度が高くなるケースが出てきた。ということでしょうか。

また、コンテンツの多様化だけではなく(内包される話かもしれないのですが)、テクノロジーがそのコンテンツの良さを伝わりやすくしたことで、コンテンツを受動的に受け入れるだけという状況でありながら、リアルさを感じられる作品が多く出たというのも要因ではないかと思います。
チープでないがゆえに、コンテンツに対する熱量が冷めず、さらに先鋭化されたコンテンツが次々に出てくるのでそこから抜けられない。という感じでしょうか。社会が多様性を認め始めた(2000年以降)ことで、抜ける必要性もあまりなくなったというのも、後押ししたかもしれません。

漫画、ゲーム、携帯が大きく市民権を獲得していった時代に多感な時期を過ごしたアラサー以下の世代は大きく影響を受けたことと思います。
僕の経験としても、下手に人とコミュニケーションを取っているよりも、好きなものにどっぷりと浸かっている方が精神的に楽で、楽しいと感じることが多いですね。
今でこそ結婚していますが、昔から今に至るまで、比較的草食だったと思います。

女性も草食化しているのでは

男性が草食化している。と同様に、あまり話題にされないだけで女性も草食化しているのではないでしょうか。
同じようにコンテンツの多様化、テクノロジーによるリアルさは女性も受け取っているはずなので、おそらく「男はいなくてもいい」「お付き合いとかしなくてもいい」みたいな価値観の人は発生したと思います。

ただ、女性の方が男性よりもライフイベントを重視されたり、同性間での価値観や話題のシェアに積極的だったりするので、あまり表面的に草食化しているように見えないだけ。のような気もしますね。

ちょっと話が逸れました。

コンテンツとテクノロジーによって個人が満たされる時代

マズローの欲求5段階を考えた時に、今の日本社会において低位の欲求である「生理的欲求」と「安全欲求」は余程のことがない限り満たされていると考えられます。
次弾の欲求である「社会的欲求」については、余程クリティカルなミスをしなければそれなりに満たされるはず。少なくとも、ここが満たされていない人というのは、しばしばニュースに流れたりしますが、全体のボリュームゾーンからすると軽微なので今回の話題からは外して考えても良い層でしょう。

ここから高次の欲求と呼ばれているのですが4段階目は「尊厳欲求」になります。
内的な欲求で、自己肯定できる自己承認できるといった欲求になるでしょうか。これが、実はコンテンツやテクノロジーで満たされているのではないか?と感じるのです。

近年、普及している「艦隊これくしょん」や「刀剣乱舞」は、基本的に大勢のキャラクターが出てきます。
程度の差や表現、タッチポイントの違いはあれど基本的には主人公である「個人」を褒め称え、慕い、応援し、努力してくれます。
こうしたコンテンツによって個人が「僕は認められた」「がんばれてる」と感じることで、尊厳が保たれる状態になるのではないか?と思うのです。

やや暴論ではありますが、先ほど挙げた生涯未婚率のグラフを見ても、テクノロジーが著しく成長した90年代以降に男性の未婚率も高く伸び、女性向けのコンテンツが充実しはじめた2000年以降に女性の未婚率の上がり方も急激になった。というのは、相関がありそうですね。

こうして、内的にも外的にも欲求が満たされた場合、果たして異性に積極的になる人間がどのくらいいるのか?
ということになりますが、その結果として現れたのが「草食化」という現象ではないか?と僕の中では結論付くのでした。

よって、娯楽の変化とテクノロジーによって個人が満たされると他人に対する依存度、必要度が下がって草食化する要因となっている。と言えますね。
もちろん、これがすべてではなくて、様々な要因が絡み合ってのことだとは思いますけれど。

ななうみ
コンテンツとテクノロジーで人は満たされる可能性がある。って考えるとすごいことだなぁと。特にコンテンツ側は世界と比較しても、日本はかなり未来に行ってると思うので、これから注力して成長させていくべき分野なのでは?と思ったりしています。