
こんにちは。ななうみ(@nana_u_mi)です。
今日は積水ハウスと菱洋エレクトロの決算がでましたので解説していきます。
今日の決算では2社とも本決算で下が、好調な内容だったと思います。来期の業績予想も堅調そうな見立てとなっていましたので、投資を考えている方はぜひ最後までご覧ください。
Youtubeにも動画を載せているので、動画で見たい人はこちらからご覧ください(チャンネル登録してくれたら嬉しい!)。
積水ハウス

まずは、積水ハウスから見ていきましょう。
今回は本決算です。
2023年1月期の連結経常利益は前期比11.8%増。
2024年1月期は前期比0.7%増ということで、前期は好調で今期も前期と同水準程度に好調であるとしています。
これにより8期連続増収、3期連続増益の見通しということで、米中摩擦やコロナなどいろいろあった直近10年ですが事業堅調に推移してますというのは非常に心強いところです。
前期の年間配当は104円の想定でしたが110円に6円増配。
今期はさらに8円増配して118円になる見通しということで、ホルダーの方おめでとうございます。

何がそんなに調子よかったのかというと、分譲住宅事業と都市開発事業、国際事業の3つが非常に好調でしたよということです。
分譲住宅事業は売上高24%増、営業利益43%増となっております。
前期の好調な受注と工事の進捗も良かったので増収ということですね。

都市開発事業では売上高32%増、営業利益33%増ということで好調ですね。
計画通り物件を売却できたことや、賃貸住宅への入居が順調に推移したことが要因となってます。

そして国際事業ですが売上高34%増、営業利益47%増ということで非常に好調となっております。
為替影響もあるかと思いますが、前期前半までの受注が好調であったことやコミュニティ開発事業が順調に推移したことが要因となっております。

こうした好調な事業背景の中、さらなるサプライズとして自社株買い発表しております。
発行済み株式総数の2.7%ということで明日3月10日より開始しますよということですね。

サプライズおかわりということで、自社株の消却も発表しておりまして、2200万株、全体の3.2%消すようです。
増配・自社株買い・消却と役満レベルの決算で非常に良いですね。
消却予定日は4月26日ということで楽しくゴールデンウィークに入ることができそうです。

第6次中期経営計画の概要も発表されております。
事業計画としては売上高、利益ともに増加していく予定ではあるので今後も増配が期待できるのですが、それよりも嬉しいのはこの表の一番下ですね。
下限配当110円ですよということで、前期の配当はこれから3か年維持しますというのが非常に熱い内容となっております。

そんな積水ハウスですが、動画撮影時点の株価は2727.5円。
PERは9.4倍と割安。PBRは1.11倍と妥当な水準です。
配当利回りは今回の増配を受けて4.33%ということで、高配当な状態となります。
一時配当利回りが3%台になっていたのでこれはかなり嬉しい状態ですね。
すぐに株価上がるんでしょうけど。

業績の推移はこのようになっていて、売上高からEPSまで順調に成長してきていることがわかります。
それに伴い、配当金も徐々に上がってきているので投資先としては長期的に見ても有望だと思います。

収益性はこちらのようになっております。
売上営業利益率は8.6%となっております。
2020年の建設業の平均的な営業利益率は4%程度ですのでそれと比べればかなり高利益体質であることがわかります。
ROEは11%、ROAは6.4%と、一般的な水準と比較すると高い状態ですから、こちらもまったく悪くない数字ですね。

キャッシュフローはフリーキャッシュフローがマイナスになることが度々あるのですが、基本的には営業キャッシュフローが年々伸びていて事業そのものに過度な心配はいらないように思います。
投資キャッシュフロー財務キャッシュフロー共に基本的にはマイナスで推移しているのでこちらも問題ない認識です。

財務は、BPS、自己資本比率、剰余金が増加傾向となっております。
自己資本比率は一時目減りしていたのですが、一度も40%を下回ったことはないですし近年は持ち直してきておりますので問題はないでしょう。

適正株価を確認してみます。
過去20年の平均EPSは113円、適正株価は2030円となります。
過去10年の平均EPSは181円、適正株価は3237円。
過去5年の平均EPSは213円となり、適正株価は3817円となります。
過去20年と比べれば現在株価は高いのですが、過去10年と比べれば安く、近年はさらにEPS上昇していることを加味すれば現在値でも十分に割安だと感じます。

剰余金だけで直近配当を何年支払えるかの計算になります。
積水ハウスは14年間、配当金を支払うことが可能なようです。
住友林業は17年間、ダイワハウスも19年間分の蓄えがあることを考えるとちょっと物足りないですが、本日増配発表したことも影響しているのでそこまで気にするような内容ではないと考えております。
菱洋エレクトロ

続いて菱洋エレクトロを確認してみましょう。
こちらも本決算ですね。
連結経常利益は前年同期比86%増と大きく伸長しております。
2024年1月期も45%増加予定ということでとんでもない数字をたたき出しております。
今期の配当金は10円増配の120円とする方針となっています。
業績好調、増配もするということでいうことない決算ですね。

事業好調な理由を見てみますと半導体/デバイスセグメントでは売上高24%増、全体的に堅調だった模様です。
ICT/ソリューションでは売上高5%増、オンライン資格確認の制度導入に伴った設備投資によって、売上が増加した模様です。
地域別に見てみると日本では売上高が12%増加、セグメント利益は99%増加となっております。
アジア地域では売上高23%増加、セグメント利益は114%増加ということで売上もさることながら利益が大幅に伸びていることが確認できます。
どの地域でも順調であることはよいですね。

ということで動画撮影時点の株価は2552円です。
PERは9.4倍で割安。PBRは1.15倍で妥当な水準となります。
配当利回り4.70%となり高配当ですね。
来期の見通しが明るそうであることもありますし、買ってみたい銘柄ではあります。

業績はこのようになっていて、売上高は2001年がピークでそれ以降は低迷しております。
現在は再び売上高が高まってきているような状況です。
ですが、最終益やEPSを見てみると売上高の推移とは異なり大きく数字を上げてきているところになってます。
この点はかなり心強く、売上よりも利益だよねって思えるなら買い材料になると思います。

収益性はこのようになっていて、売上営業利益率は3%低空飛行している状態です。
ただ、卸売業全体でみると平均は1%程度なので健闘している企業だとは思いますね。
ROEは実績ベースで7%、ROAは実績ベースで4%弱ということでこの指標で見てみても一般的な水準と比べればやや利益率が低いと言えそうです。
ただ、今期についてはROE12%を超えてくる想定ということで非常に高利益になる予想となっております。

キャッシュフローを確認してみます。
フリーキャッシュフロー営業キャッシュフロー共にマイナスに沈むことが度々ありますので、この点懸念材料ではあると思います。
現金等残高は一定ラインをキープしているように見えるのが救いかなぁ…。

財務はBPSが一定水準をキープしているものの、自己資本比率と剰余金が減少傾向となっております。
キャッシュフローの状況もかんがみると安定性はそこまで期待できないだろうと思います。
ちょっと怖さがありますね。

適正株価を見てみると、
過去20年の平均EPSは39円、適正株価は708円です。
過去10年の平均EPSは45円、適正株価は821円。
過去5年の平均EPSは58円、適正株価は1045円となります。
どの期間で切り取っても現在値は割高ではありますね。
この計算は将来の業績拡大の期待などを織り込んでいないので、実際に割高かどうかは参考値にしながらおのおので考えていただけると嬉しいです。

剰余金だけで直近配当を何年支払えるかの計算になります。
こちらは菱洋エレクトロが14年となっており、極東貿易よりは高いものの僕が基準にしている15年に満たないことや、他の卸売業が20年を超えていることが多いことを考えると蓄えは少ないのかなぁ…というように見えます。
参考になさってみてください。
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はい、ということで本日は積水ハウスと菱洋エレクトロについて決算内容を確認してきました。
積水ハウスは業績好調であったことや、発表内容がえぐすぎてありがとうございます!以外の言葉が見つからない状態ですね。
菱洋エレクトロは足元業績は良いのですが財務面での不安がややあるので、安定性を求めるなら手が出しにくいかなって印象でした。
現在の好調な業績が長期にわたって続いていく未来を描けるなら買える銘柄だと思います。
半導体などに詳しい人は深堀して狙ってみてもおもしろそうですね。
ということで、本日の情報がみなさんの投資に役立てば幸いです。
本日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました!