
こんにちは。ななうみ(@nana_u_mi)です。

こんなことを感じている人向けの記事になります。
高配当株投資をインデックス投資と比較して、メリットとなりえるポイントを解説していきたいと思います。
先に断っておきますが
- 僕はインデックス投資もやっているし
- インデックス投資が資産拡大期においては資金効率がいいというのも事実だと思います
- どちらの投資が上とか、優劣をつけるつもりはまったくありません
それぞれの特徴を知ることで、みなさんが自分に合った投資手法を選べるようになればと思っているので、ぜひ最後までご覧ください。

Youtubeにも動画を載せているので、動画で見たい人はこちらからご覧ください(チャンネル登録してくれたら嬉しい!)。
目次
高配当株投資のイケてない部分
まずは、高配当株投資のイケてない部分を確認していきましょう。
毎年の配当に税金がかかる
冒頭でも説明した通り、インデックス投資は分配金を再投資している限りは税金が取られないので資産拡大のスピードが速いという特徴があります。
高配当投資では配当金として受け取るときに、20%の税金を引かれるのでそのぶん資産拡大のスピードは遅くなるんですね。

非常に単純化した資産推移の表になりますが、こんな感じになります。
どちらも元金を100万円、年利回り5%、税率は20%でシミュレーションしてみました。
インデックス投資の場合は、毎年資産額の5%が積みあがっていますが、高配当株投資の場合は5%の配当のうち20%が税として引かれています。
10年目には約15万円ほど資産に差が開いてしまいました。
これが、高配当株の最もイケてないところかなと思います。
減配リスクがある
企業の業績が悪くなると減配する可能性があり、利回りが悪くなるのもイケてないポイントです。
その点インデックス投資の場合は良い年も悪い年もあるけれど、ならすと年利回り4~6%ということで安定感がありますね。
ただ、この減配リスクは銘柄選びをしっかりすることである程度リスクが抑えられますから、極端に悲観する必要はないでしょう。
銘柄の分散が効きづらい
インデックス投資の場合は高度に分散されているので、投資商品を買うだけで全世界やアメリカ株全体に分散することができるのがメリットです。
しかし、高配当株投資の場合はそうはいきません。
限られた資金で、限られた条件の銘柄に投資をする関係で
- セクターが偏ったり
- 銘柄数が少なかったり
といった具合で、どうしてもインデックス投資と比較すると分散具合は見劣りしてしまいます。
分散が行き届いていないという事は、セクターや銘柄固有の値動きにポートフォリオ全体の成績が左右されやすいという事なので、安定感が欠けてしまいまうのがいまいちですね。
銘柄選びのハードルが高い
インデックスは投資商品こそ選ぶけれど、個別の銘柄は選ばなくていいので比較的投資先を決めるのが楽です。
また、長期間にわたって分散することが前提なので、買い時もほぼ迷わないでしょう。
しかし、高配当株投資の場合は個別銘柄を物色することになるので
- どの銘柄を買うべきなのか?
- その銘柄の安全性をどう評価するか?
- 今の価格は買い時なのか?
- この銘柄を買うと自分のポートフォリオのバランスはどうなるのか?
など、さまざまなことを考えなければなりません。
個別銘柄を検討するハードルの高さは、人によっては大きなストレスになる可能性があります。

高配当株投資をする意味
それでは、ここから高配当株投資をする意味やメリットを紹介していきます。
毎年のキャッシュフローが改善していく
まずは毎年のキャッシュフローが改善していく点があげられます。
キャッシュフローというのはお金の流れのことですね。
インデックス投資は確かに資産拡大のスピードは速いものの、積み立て投資をしている間は投資を通じてキャッシュフローは改善しません。
例えば、月に3万円の投資をしていたとすれば、年間で36万円のキャッシュフローマイナスになるわけです。
これが、投資を続けている期間永遠と続きます。改善することはありません。
改善する時は、積み立てたインデックス投資を取り崩すときだけです。
つまり、大きく実った後でその果実をごっそり収穫するスタイルだという事ですね。
では、高配当株投資はどうでしょうか?
インデックス投資と同じように毎月3万円投資に回したとしましょう。
1年目は36万円のキャッシュフローマイナスなのはインデックス投資と一緒です。
ですが、仮に5%の利回りだとすれば2年目は1万8000円の配当金が入りますから、実質的な支出は34万2000円ということになります。
配当金を再投資すれば資産拡大のペースが上がり、配当金を好きなことに使えば生活満足度が上がります。
3年目には配当金が3万6000円(再投資しない場合)に、4年目には5万4000円という具合になっていずれ年間の投資額よりも高い配当金を得ることができるようになりますね。
このようにキャッシュフローが改善すると、生活が楽になったという実感を伴いやすくなります。
生活に直結しない資産額がいくら増えたところで、生活が楽になった、豊かになったという実感は伴いにくいですから、高配当株投資は感情と付き合いやすい投資法だと言えます。
増配をすると利回りが上がる
先ほど、減配するリスクがあると言いましたが、逆を言えば増配する期待値もあるという事です。
インデックス投資は複数年をならしてみたときに、平均4~6%の利回りを手に入れられますが、高配当株投資は増配する限り利回りは上昇し続けます。
例えば、僕が持っている三菱UFJフィナンシャルグループ(8306)の過去5年間の増配額を1年あたりに換算すると、1.6円の増配となります。
僕はこの株を430円で購入していますから、1年ごとに配当利回りが3.7%上昇していく計算になります。
おおよそ、3年で1%の改善です。
年利回り5%の、税引き後利回り4%の株も、3年経てば年利回り6.11%、税引き後利回り4.8%になります。
この点を考慮するとインデックス投資の方が税金が取られないぶん資金効率がいいというのも長期的には言い切れないかもしれません。
もちろん、毎年綺麗に定額増配するわけではありませんし、減配のリスクもありますから楽観的なシミュレーションではありますが、そういった期待感があることは見過ごせないポイントだと思います。
元本部分の値上がり益を放棄していない
高配当株とインデックス投資を比較する際に、なぜか「配当利回り vs 評価額」で比較されることが多いのですが、厳密に言えば高配当株投資も元本部分の値上がり益は期待できます。
当然、値上がることもあれば値下がることもあるので一概にメリットだというつもりはありませんが、この点は無視できない要素だと思います。
インデックス投資の利回りを超える可能性がある
インデックス投資は「投資タイミングは読めない」という前提に立った投資戦略です。
未来は誰にもわからないというのは事実ですが、期待する配当利回りまで一時的に値下がった株を拾うだけなら多くの人ができる可能性があります。
その場合、インデックス投資の利回りを超える可能性があるのは見過ごせないポイントでしょう。
あらゆる状況下でインデックス投資が最強であるなら、世界最高の投資家たちはみんなインデックス投資に軸足を置いているはずです。
しかし、そうした状況にないことから真に高い利回りはインデックス投資以外にあると考える事ができます。
もちろん、リスクとリターンは表裏一体なので高配当株投資がインデックス投資より優れているというつもりはありません。
ですが、優れた性能を出す可能性がある点は忘れてはならないと思います。
出口を考えなくていい
インデックス投資でFIREできる資産を貯めた後は、貯めた資産を切り崩しながら生活していくことになります。
ですが、この切り崩していく行為は結構心理的なハードルが高いんじゃないかと思います。
ラストエリクサー症候群というのを聞いたことがあるでしょうか?
RPGで超貴重な消耗アイテムをもったいなくて使わないままゲームをクリアしてしまうというものです。
ドラクエだと世界樹の葉とかがそれにあたるかなと思いますが
こうしたアイテムを使えない現象と同じように、積み上げた資産を切り崩すなんてもったいない…と思いながら、切り崩して生活するのは相当大きなストレスがかかりそうというのは想像に難しくありません。
取り崩すタイミングも「今が売り時なのか?」と思いながら決済するわけです。
反面、高配当株投資であれば資産を取り崩す必要がなくホールドしているだけで配当金が振り込まれるので、ストレスフリーなんじゃないかな?と思います。
売り時を考えなくてもいいというのもアドバンテージでありますし、買った後は定期的に銘柄が悪い方向に行ってないかチェックするだけで、基本放置していればお金が入金されてくるというのは大きなメリットだと言えます。
個別株を選ぶ知識や経験が付く
最後は個別株を選ぶ知識や経験が付くというものです。
この知識や経験は求めてないよ!という人には無用の長物かもしれませんが、個人的には、経験値はあった方がいいと思います。
父親に「知識と経験はいくら持っていても重量ゼロだからたくさん持っとけ」と言われたので実践しています。
インデックス投資をいくらしていても、個別株投資をする際の経験値はまったく貯まりません。
ですが、高配当株投資をしていれば少なくとも個別株投資をする時の経験値が貯まります。
- 財務の見方
- テクニカル分析の方法
- 業績の良し悪しの判断
といった経験を持っていると、短期トレードをしてみたいと思った時にも役立ちますし、トレードのバリエーションを増やしてサテライト運用したいときにも活かせるでしょう。
リスクとリターンは常に表裏一体です。
あまり考えられない事ではありますが、もしインデックス投資が今後廃れるようなことがあれば、インデックス投資しかできないという経験の少なさは、もしかしたらリスクになるかもしれません。

高配当株投資のメリットを理解した上で自分に合った投資手法を選ぼう
ということで、高配当株投資をなぜしているのか?
その意味とメリットについて解説してきました。
どちらの投資手法が優れているとか、どちらの投資手法がダメだとかそういう話ではなくて。
- どちらの投資方法にもメリットとデメリットがあるんだよ。
- それらを理解した上で自分の目的に合った投資手法を選ぼうね。
ということで理解していただければと思います。




慣れてきたりインデックス以外にも投資してみたくなったり、もう少し投資にお金を回したくなったら個別銘柄の取引を始めてみるのもいいと思うぞ。

あっちだけ、こっちだけというよりは、最終的にはどちらも織り交ぜていく方が投資に対しても理解が深まりそうですし、理解が深まれば勝率も上がるかもしれませんよね。
ということで、今回の解説は終わりたいと思います。
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最後まで読んでいただきありがとうございましたー!またねー!