ブランディングやブランド化を進めたい人や会社は多いと思います。
今回は、そんなブランド作りにおいて大切なことを伝えます。
内容のほとんどをタイトルで語ってしまっていますが、じゃあどうして最も注力するのが商品やサービスの価値なのか?ということを書いていきます。
多くの人は収益化したい、利益率を高めたい。だからブランド化しなければいけない。ブランド化するなら早い方がいい!と思っていると思います。
そんな人にこそ読んでほしい内容です。
目次
「注目されたい」「すぐ売れたい」だからブランド化したい
こうした悩みからブランド化を目指している経営者や担当者の方もいると思います。
ブランド化することで競合より優位に立つという戦略は間違っていませんが、相談される方が多くの場合、非常に短いタイムスパンを設定しています。
ブランド化=イメージアップの宣伝やバズを仕掛けること
というイメージがあるのかもしれませんが、こうした場合はほとんどうまくいきません。
本当にブランディングから始められることはないので、現実見たほうがいいと思う。
良さげに見せる→買った人が後悔する→ブランドの信用力が落ちる→終わり
ってなるのが目に見えているので、事業としてどんな価値をカスタマーに届けられるかを真剣に考えたほうがいいよね。
— ななうみ⛺ 技書博 2F-け02 (@nana_u_mi) October 23, 2019
ブランドとは?ブランディングとの違いを解説
そもそもブランドとブランディングって何でしょう?
一度おさらいしておきましょう。
ブランドとは、商品やサービスを他の競合するものと区別するための、記号や名称などの組み合わせのこと。
とよく言われます。
そして、ブランディングとはそうした認知が社会的になされるまでのブランド形成過程になるわけです。
僕はそうは思いません。
認知されても、心に深く刺さらない限りすぐに忘れられるからです。
僕が考えるブランドは「顧客や社会の中で醸成される概念」です。
認知よりもさらに進んで、概念として存在しているもの。それが本来のブランドだと思います。
概念は作られた後に更新されるのは緩やか
概念はアップデートに時間がかかります。
その概念のものに触れなければアップデートが難しいからです。
ファンになってブランドの商品やサービスを購入してくれる人は頻繁にアップデートできるでしょうが、そうでない人にとっては概念アップデートの機会はあまりないです。
そして、ファンではない人が「良くないブランド」という概念を持ってしまうと、悪いイメージがずっとついて回ることになります。
だからこそ、ブランド化は慎重に、丁寧にやらなければなりません。
メルセデスベンツのイメージってどんな感じですか?
ここで、アップデートされない概念の例をひとつ見てみましょう。
メルセデスベンツのイメージってどんな感じですか?
おそらく、ほとんどの人は購入したことがないと思います。僕もないです。
購入したことはないですが、高級車といえばおそらく上から数えてかなり早い段階でベンツの名前が上がるんじゃないでしょうか。
そして、購入した人であればベンツのよくない点を挙げられると思いますが、そうでない人にとっては「とにかくいいもの」としてずっと概念に残り続けるんです。
商品やサービスを磨かずにブランド化するということは
今までの流れで十分に伝わっていると思いますが、商品やサービスを磨かずにブランド化するということは「低品質なイメージを世の中に定着させるということ」になります。
なので、売上や即効性を求めてブランド化をすると後々に大きなマイナスを残してしまう可能性があるということを覚えておきましょう。
商品やサービスを世の中に浸透させ、長く愛されるようにするなら何よりもまずは商品やサービスを磨きこんでいい体験をする人を最大化することが大切です。
商品を磨かずにブランド化(いいように見せる発信を続ける)するとどうなるか?
誰でも想像がつくことですが、一応どうなるのかシミュレーションしておきます。
2.使ってみてがっかり。思っていたのと全然違う
3.悪い体験・悪い印象・だます企業というイメージが付きアンチ化
4.上記のイメージを周囲に伝えてアンチを増やす
こんな感じだと思います。
人間にはプロスペクト理論といって得られる利益よりも失った時の苦痛が大きいという傾向があります。そして、嫌な体験をした時にはいい体験をした時よりも積極的に周囲に拡散する傾向もあります。
ブランド化に限らず行った施策の先に悪い印象が付く可能性がある場合は注意したほうがいいです。
ブランド化で最も大切なのは、社会に受け入れられる商品やサービスを作ることです。ここがおざなりな状態でブランド化してもいいことありません。
商品やサービスの本質を磨いて社会に良い体験を与えましょう
以上が、ブランド化にあたって本質的な価値を磨く理由になります。
十分に商品を磨いたので多くの方に知っていただきたい。そのために情報発信をしていきたい。
というステータスの場合は、どんどん情報発信をするといいと思います。
多くの方が事業でうまくいくように、というのと、多くの方が誇大広告でがっかりしない社会を作るのに少しでも役立てば幸いです。