20代の頃、会社の中で役職をもらっていました。
その時は自分を管理職だと思っていましたが、今は管理職という言葉は誤解を生むだけだと考えています。
26歳 制作会社で徹夜•徹夜•徹夜
27歳 徹夜•徹夜•徹夜
28歳 部長になる
29歳 執行役員になる
30歳 ブログはじめる
31歳 調整•調整•調整
32歳 フリーランス化
33歳 仮想通貨おいしい
34歳 技術書典初参加
35歳 デザインと執筆がんばるマンおおぅ…#10年を振り返る
— ななうみ⛺ 技書博 2F-け02 (@nana_u_mi) September 24, 2019
僕の過去10年の変遷。26歳の時点で確か課長だったかと思います。
役職者を経験した上で言いますが、これからの会社では「管理職」という呼称は使わない方がいいでしょう。
目次
名称には先入観があり誤解が生まれやすい
僕たちは想像している以上に名称に先入観を持っています。
そして、先入観があるがゆえに誤解が生まれたり、想定と実態が乖離しているときに不必要に絶望したりします。
役職者が感じる役割の誤解
管理職という表現を使うことで役職者が自分のロールを見失うことがあります。
工場などのように生産速度を管理することで、一定の品質と価値を生む仕事であれば管理職でもよいかもしれませんが、世の中の多くの仕事はそういった仕事ばかりでもありません。
多くの場合は他部署との連携、スタッフへのティーチング、コーチング、目標達成の作戦遂行など…必ずしも管理とは言えないものが多いのが実情です。
そんな中で、管理職という名称を使ってしまうと「管理をすればいいんだ」と思ってしまいがちです。
管理するだけで目標を達成し、スタッフの満足度を上げられるということはまずありません。
本質的には、管理業務は役職者の数ある業務の一部分にすぎないからです。
スタッフが感じる管理職への誤解
管理職という表現は役職者のみならず、その周囲の人にも誤解を与えます。
当然のことですが、スタッフは管理職に管理されていると感じやすくなります。
人間、誰しも束縛されたり自由意思を奪われるのはストレスを感じるものです。
実際の現場でそのようなことが起こっていなかったとしても、管理職というロールが上にいるとその人の管理下にあると感じてしまうでしょう。
管理下にあると思ったら最後、自由に発言をしなくなったり、管理職の人の顔色を窺ったり意見が異なる場合でも、ちゃんと議論しないまま同意することもあり得ます。
また、管理が行き届いていない事があると、管理職が仕事をちゃんとしていないと感じやすくなります。
管理職という表現は、スタッフのストレスが大きくなり、役職者への不満が募りやすくなる傾向があります。
役職者のロールは「隊長」
役職者ってどんなロールだろう?と考えたときに、僕が真っ先に思い浮かんだのは「隊長」でした。
まずは以下のツイートを見てください。
目標を達成するためのプランを作ることができ、そのために必要な「人・物・金」を適切に運用できる人。というイメージです。
— ななうみ⛺ 技書博 2F-け02 (@nana_u_mi) November 7, 2019
これはマネージャーの業務を定義した発言ですが、役職者に求められるのは(役職によって規模の差はあれど)基本的にこの2つです。
- 目標を達成するための作戦を練り、意思決定をすること。
- その作戦を遂行するために必要な人員、物品、資金を手配・管理・運用すること。
この2つが大きな役割であって、管理はそれらを行うために必要に応じて行う副次的な業務なんですよね。
役職者の2つの役割として定義したものと、隊長のロールとしてやるべきことって同じことが言えるのではないでしょうか。
ともすれば、管理職という表現よりも感覚的には隊長だと思った方がしっくりくるなぁと感じました。
一応、上記の役割がどういった内容であるかを以下で触れておきます。
おそらく、管理職という名称から想像する内容とはちょっとニュアンスが外れているように感じるのではと思います。
目標達成の作戦設定
上司から渡された目標があり、その達成のための道筋を考えて作戦化(業務の運営方針)します。
そのために必要な人員、物品、資金も算出し上司へ打診、作戦の承認を得ます。
人員の差配・運用
作戦の遂行に必要な人員を確保し、必要な職務に配置します。
必要であれば新規採用ですし、他部署から融通されるのであれば内部調整です。
そして、人員に必要なスキルや知識を習得させ、作戦が遂行できるよう整えます。
物品の手配・管理
作戦の遂行に必要な物品を手配し、管理します。
パソコンやソフトウェアなどの購入やスタッフへの貸与もここに含まれます。紛失を避けるために管理も行います。
資金の確保・利用
作戦の遂行に必要な資金を確保し、適切に利用します。
確保の方法は社外からの資金援助や、社内での予算確保などが主となるでしょう。
上記の人員増員や物品の購入に使われたり、原材料費や広告宣伝費に割かれます。
名前で誤解したり損しているケースは多い
上記の例のように、業務の実態と管理職という名称の印象に乖離があることは他にもあります。
少しだけ例を出します。名称の与える印象が大きいというのがわかればOKです。
お客様
お客様も過剰な表現の可能性があります。
いかにも目上という印象があり、無理難題を言われても逆らいづらい表現です。
クライアントなど、対等な立ち位置で会話できるような名称の方が良いかもしれません。
ゴミ収集作業員
ゴミ収集作業員印象としては良くありませんね。
実態は、地域の衛星を保ち社会環境を維持している重要な役割なのですが、どうも「汚い・キツイ・下っ端」のような印象があります。
地域衛生士というような名称になると、重要な役割であることも伝わりますしイメージがぐっと変わるのではないでしょうか。
ベビーシッター
ベビーシッターは日本語的に叱咤を語感でイメージしやすいとホリエモンがYoutubeで言っていました。
育成士と言った呼び方の方が良いのではないかと紹介されていました。
呼び方を変えて意識と行動を変化させましょう
呼び方次第で僕たちの認識は良い方向にも、悪い方向にも変化します。
できるだけ、誤解がなくスムーズに業務が回るような名称を心がけたいですね。そのためにまず、管理職と呼称するのをやめてみることから始めるのが良いのではないでしょうか。
最近、IT系の企業でCTOとかCXOなどの役割に応じた役職名になっているのは、こういう意図も大きいのかもしれませんね。
と、今日はこんな感じです。