
こんにちは。ななうみ(@nana_u_mi)です。
今日はいすゞ自動車の決算がでましたので解説していきます。
今日の決算は好調な業績となっていて、販売台数も増えていることからいい決算内容だったと思います。ぜひ最後までご覧ください。
Youtubeにも動画を載せているので、動画で見たい人はこちらからご覧ください(チャンネル登録してくれたら嬉しい!)。
いすゞ自動車

それではさっそく決算内容を確認していきましょう。
今回は第3四半期の決算です。
累計の連結経常利益は前年同期比31.6%増ということで、業績は絶好調となっております。
通期計画に対する進捗率も86%と過去平均と比べて10%以上進捗するなど、非常に好調であることが窺えます。
しいて残念な点を挙げるとすれば、追加の増配や自社株買いの発表がなかったこと程度ですが、高望みしても仕方がないのでひとまずは好調な決算を素直に喜ぶべきかなと思います。

定性的情報としては
- 国内外を合わせた販売台数は22.7%増加しました
- 国内では生産面の影響をうけて6.6%減少したものの
- 海外ではピックアップトラックを中心に26%増加
となっています。
車両以外の商品の売上高としては
- 海外生産用部品が14.7%減収
- エンジン・コンポーネントは2%減収
- その他は22%増収
となっております。
海外生産用部品、エンジン・コンポーネントについては減収してますが、その他と比べても規模が小さいですし、この3セグメントを合わせてもメインである車両のボリュームが圧倒的なので大勢に影響はないといった形になります。
損益としては資材価格の高騰や物流費の高騰の影響は受けたものの、販売台数の増加と円安によってカバーできており、増収増益となっています。

第3四半期の実績を数字てみてみるとこのようになっております。
CVはいわゆるトラックなどの大型車両ですね。
こちらは国内が前年同期比プラス18%、海外はプラス3%で合計でプラス5%といった形です。
いすゞは海外売上高が90%以上ある企業ですので国内の数字よりも海外の数字の方が影響力が大きいです。
LCVというのはピックアップトラックなどの車両となっていて、タイでの販売がプラス26%、輸出としてはマイナス2%となります。
全体としてはプラス11%ですね。
CV、LCVを合わせた合計ではプラス8%販売台数が伸びた形となります。
円安で利益が膨らんでいる企業が多い中で、しっかりと数が出ている企業というのも非常に心強いですよね。

CVの販売台数、世界のエリアごとの状況はこんな感じです。
通期の見通しが前年を割れて来るのは中国、アフリカあたりですね。
それ以外の地域は全体的に微増する形となります。

普通トラック、小型トラックの販売実績ですが、普通トラックは販売台数が昨年よりも減ってしまったものの、いすゞ、UDトラック共にシェアは拡大することに成功しております。
小型トラックの方では台数微増、シェアも拡大ということで調子がいいですね。
ただ、普通トラックにしろ小型トラックにしろ、シェアが伸びたのは他社の影響だったということなので、いずれ揺り戻る可能性がある点は要注意となります。

LCVの販売台数、世界のエリアごとの状況はこんな感じです。
中国とアフリカではやはり減少するものの、その他の地域では成長している模様です。タイでの成長が著しいですね。かなり人気のある車種のようです。

ということで、動画撮影時点の株価は1580円。
PERは8.7倍と割安。PBRは0.96倍と割安です。
配当利回りは4.56%ということで、高配当な状態となっております。
引き続き買っていってもいい水準の銘柄だと感じております。

業績の推移はこのようになっていて、2010年に業績の低迷が底打ちして回復してきております。
昨年は売上高からEPSまですべて過去最高を取ってきておりまして、今期はそれをさらに超えてくる予想となっております。
2010年以降は着々と業績伸ばしてきているように思いますので、安定した成長が期待できると思います。

収益性はこちらのようになっております。
売上営業利益率は7.4%となります。
一般的に高利益体質と言われる水準の10%よりは低いですが、トヨタで7、8%、ホンダで5%、日野で2、3%であることを考えると自動車製造メーカーとしては高利益な部類に入るかと思います。
ROEは11%、ROAは4.6%となっております。こちらは高めの数値となっていて問題なさそうです。
2020年、2021年と利益率が低く苦戦したようですが、2011年以降のそれ以外の年においては高い利益水準を維持していますので本来の実力も申し分ないと判断できます。

財務は、BPS、自己資本比率、剰余金が増加傾向となっており問題ありません。
自己資本比率も目安となる40%を超えていますし、有利子負債倍率も目安となる1倍を切っていますので、特に問題のある点は見当たらない状態です。

適正株価を確認してみます。
過去20年の平均EPSは104円、適正株価は1857円となります。
過去10年間で見てみると平均EPSは135円となり、適正株価は2421円。
過去5年間で見てみると平均EPSは129円となり、適正株価は2313円となります。
どの期間で切り取っても現在価格は割安だと判断できます。
積極的に買い向かっても問題ないと考えます。

剰余金だけで直近配当を何年支払えるかの計算になります。
いすゞ自動車は19年間、配当金を支払うことが可能なようです。
他の企業と比べると大きく溝を開けられておりますが、基本的に15年以上の余裕があるということであれば、蓄えが少ないという判断はしなくてよいと考えます。
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はい、ということで本日はいすゞ自動車の決算内容を確認してきました。
個人的には自動車メーカーを買うのであれば、いすゞ自動車かなと思っているほど注目しているメーカーとなります。
利回りも高く、安定した業績が期待できますし、海外売上比率も非常に高いグローバルな企業ですので事業がそうそう立ち行かなくなるということもないだろうというのが理由となります。
ということで、本日の情報を参考にみなさんの投資に役立てていただければ幸いです。
本日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました!