
こんにちは。ななうみ(@nana_u_mi)です。
今日は昨日決算発表がありました日本特殊陶業とアートネイチャーの決算内容を確認していきます。
本当は当日に更新したかったのですが、いろいろと用事が重なって更新が遅れました。
2銘柄とも業績は良かったが、株価はふるわずということで現在は推移しております。

Youtubeにも動画を載せているので、動画で見たい人はこちらからご覧ください(チャンネル登録してくれたら嬉しい!)。
日本特殊陶業

まずは日本特殊陶業、今回は第3四半期の決算となります。
最終益は累計で前年同期比41%増と好調ですが、進捗率は3年平均の75%に届かない状態となっております。
今期の業績目標は据え置きとなっていて、直近3カ月の最終益は前年同期比4.3%減となります。
そのため、現時点では上期の業績が良かったという評価になるかと思います。
ただし、売上営業利益率は前年同期比で2.5%も上昇しているのでこの点は評価できるポイントと言えそうです。

第3四半期の累計業績推移はこのような形となっていて、直近3ヶ月こそ振るわなかったものの、売上高からEPSまでどれも順調に成長していることが確認できます。
進捗率は3年平均に及ばなかったと書いてありましたが、昨年も今期と同程度であることを考えると、そこまで悪材料ということでもないと感じます。

定性的情報としては、車載向け半導体に改善の兆しがみられ、車両全体で見れば前年同期比で増加する形となった模様です。
ただし、内燃機関を有する車両に限定すれば中国のコロナ影響などを受け横ばいで推移している状態になります。とはいえ、減退しているわけでもなく堅調な推移と言ってよいでしょう。
半導体製造装置業界については、大手ロジック・ファウンドリーの積極的な投資姿勢は維持されており、引き続き高い成長を見込んでいるということで順調に業績伸びていくことが期待できそうです。
ということで、
- 主力の点火プラグを消費する内燃機関車両が横ばい
- 半導体製造装置の方が好調
ということで全体としては好調となっています。
僕自身は日本特殊陶業、セラミックを利用して半導体などに部材を供給できるのが強みだと思っています。
そのため、今回の決算内容は順調に主力製品シフトに向けた動きが進捗していると受け止めている次第です。

ちなみに、自社株買いも発表していましたが結果としては自社株買いしませんでしたという発表も行われております。
理由としては持続的な成長の実現のために他社連携やM&Aなどを検討した結果自社株買ってる場合じゃないと判断したということです。
この辺りは短期的には株価上がらなくて残念といったところですが、やや希望的なことを言えば「長期的な事業の成長などに投資していく」という方向性ですから、将来的にはいい方向に進んでいくんじゃないかと思いました。

業績の推移はこのようになっていて、先ほども確認した通り今期は売上高からEPSまで好調に推移しております。
今期は円安の影響もあって調子が良かったので、来期以降の業績悪化を織り込んでか最近は株価軟調な状態です。
しかし、仮にEPSが昨年と同程度の300円に落ちたとしても配当性向40%を目安にしていることを考えれば120円の配当となりますから、現時点の株価でも4.7%あるので十分に高配当だと考えます。
あく抜けすればむしろ株価上昇もあり得る水準だと言えそうです。

収益性は売上営業利益率が20%弱と非常に高い水準となっています。
ROE15%、ROA10%とどちらの指標も非常に高いですね。
今期はやや外れ値な数値ではあるものの過去の利益率を見てみても、総じて高いと言える水準となっています。

財務はBPS、剰余金が上昇傾向で問題なし。
自己資本比率は60%から70%の間を行ったり来たりしていますが、目安となる40%を超えているのでこちらも問題ないでしょう。

ということで、こちらの決算を受けての記事執筆時点の株価は2531円。
PERは6.1倍で割安。PBRは0.94倍で割安となっています。
配当利回りは6.5%とかなりの高配当ですね。
来期の業績がどうなるのか不安という面はあるにせよ投資先としてのおもしろみはあると思います。

日足のチャートを確認してみると、今年に入ってから下落トレンドを上に抜けたところになっていました。
先日の決算を受けて、今日は株価下がって始まったのですが後半戻してきた状態です。
方向感としては上目線なんじゃないかなぁとは思います。MACDを見てもそんな感じですね。
ちょうど、2537円の付近が抵抗線になっていると思うので、ここを越えられるかが直近では焦点となりそうです。
アートネイチャー

続いてはアートネイチャー、第3四半期の決算になります。
累計の連結経常利益は、前年同期比で18.8%増となりまして業績好調を受けて通期の業績を11%上方修正しております。

下期は大幅に営業益と経常益が減少する見込みでいたのですが、今回の発表を受けて減益幅が半分くらいに縮小する見立てとなりました。
通期の業績予想としては売上高からEPSまで、いずれも昨年を超える予想となっております。

セグメント別の情報を確認してみますと、男性用、女性用、女性向け既製品いずれも堅調な業績推移となっていて、前期売上高を超える成績となっております。

業績の推移を確認してみると、今期は2015年以来久しぶりの売上高過去最高を取ってくる予想となります。
利益は当時には追い付いていないものの、直近数年間の中では高い部類に入り、配当性向も50%と近年の中ではかなり低く抑えられております。
この辺りはプラスに評価できるでしょう。

収益性は売上営業利益率が8%と目安となる10%に一歩及ばない状態です。
ROEは7%、ROAは4%とこちらもやや物足りない数値となっております。

財務を確認してみると、BPSと剰余金が増加傾向で問題ございません。
自己資本比率は近年じわじわと下落していたのですが、今期は少し回復に向かう想定となっております。
いずれにしても目安となる40%を上回っていますから、現時点では問題なしと判断して良いでしょう。

昨日の決算を受けて現在の株価は756円となっております。
PERは13.5倍と割安。PBRは0.95倍と割安です。
配当利回りは3.7%と高配当株としてはやや物足りない状態ですが、市場平均よりは高いですし、投資対象には十分なリえる水準だと思います。
ちなみに僕は、税引き後配当利回りが3%以上になるといいなと思っているので、3.75%を基準に考えております。

最後に日足のチャートを確認してみましょう。
2020年以降長期の上昇トレンドを形成しております。昨日の決算を受けて今日は株価が下がってスタートしましたが、後半にかけて盛り返し昨日の終値と同等程度まで回復した状態です。
直近の上昇相場も崩れたとはいいがたい状態だと思います。
現在値はこのチャートには載っていませんが、過去の高値だったところなので抵抗線として機能しそうです。
ですので、今後はこの価格を超えてこれるかが直近の注目点となるでしょう。
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はい、ということで本日は日本特殊陶業とアートネイチャーの決算内容を確認してきました。
どちらの銘柄も業績そのものは良さそうなんですが、いまいち株価に反映しきらない状態となっています。
長期的には投資先としておもしろみがあると思っているのですが、みなさんにはどのように映ったでしょうか?良ければYoutubeまでコメントで感想など頂けると嬉しいです。
ということで、これらの情報がみなさんの投資に役立てば幸いです。


ということで、また次の記事でお会いしましょう。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!