技術書典5にサークル参加した結果報告と技術書典に見る可能性


みなさんこんにちは、ななうみです。
先日、こちらの記事でも記載した通り技術書典5という同人誌即売会にサークル参加してきました。
技術書を書くのは初めてで、Tech系の即売会も初めて、新たに作ったサークルでの参加という初めてだらけの状態でした。そんな僕のサークル参加がどんな感じだったか結果報告をしたいのと、技術書典にみる可能性なんかをつらつらと書いていきたいと思います。
これから技術書書いてみたいという人や、技術書典に興味あるよという人の参考になれば幸いです。

サークル参加した結果どうだったか?


今回、サークル参加した結果からすれば大成功だった部類に入ると思います。
初めてのサークルで知名度も何もない中、印刷した本は完売し、PDF版も頒布したのですがこちらも多く手に取っていただくことができました。
技術書と範囲を狭めた即売会であることと(おそらく)時間単価の高い人たちが集まるイベントであったことが要因なのかなと思っています。

とはいえ、反省点も見えているので、それらについては3つの観点から見ていきましょう。

技術書初執筆で詰まった


今回の参加で、一番厳しかったのがやはり執筆作業。
技術書を執筆するのが初めてということもありましたが、エンジニアが多く来場するであろうイベントで、デザイン系の本をどういった粒度で書くか?を非常に悩みました。
悩んだ期間は8月頭から9月中旬のおよそ1カ月半。苦しい期間でした。

誰に」「何を」「どの粒度で」「どうやって」伝えるかを非常に悩んでいました。
悩んだ結果として「エンジニアや駆け出しデザイナーに」「UIを設計するのに必要な技術や考え方を」「浅く、網羅的に、体系立てて」「平易に、読むのが辛くない表現で」伝えることにしました。

このテーマは、デザイナー以外の人にもUI設計が体系的に伝われば、できることが増えたり社会がよりHAPPYになりそう!という思いが以前からあったこと。それに「伝えたいこと × 伝えられること × イベント参加者の属性」を考慮して決定しました。自信をもって書けることを、より多くの人に伝えられれば社会に対するインパクトは大きくなる。と考えた結果になります。

とはいえ、テーマを決めた後も表現方法でかなり悩んだのはいうまでもありません。
イラストを担当してくれた妻であるかいわれさん(@kaiwaresan)にも、僕の要望を咀嚼してもらいながら協力いただきました。
こうして、技術書としては比較的華やかで、軽やかで、かつ重要な情報がしっかり載っている本を作ることができました。

印刷数と頒布数


画像は、イベント当日の僕のサークルの被チェック数です。
最終的には多くの人にチェックいただき、足を運んでいただけたのですが、僕が本を印刷所に入稿するタイミングでは被チェック数は0で、どのくらいの人が足を運んでくれるのか全く分からない状態でした。
さらにいえば、前述した本のコンセプトがゆえに「既知の情報」である可能性も高く、本当に需要があるのか?という点で疑問があったのと、コミケなどでは一般のマンガ本などでも100部売り切るのが相当に困難であることなどから印刷数はかなり悩みました。

前回の技術書典4のレポートなどをもとに、本が足りなくなるよりも余るほうがよい、と判断して200部印刷することにしました。
その後は必死にTwitterなどで販促活動を行った結果、被チェック数が想定していた数よりもはるかに多くなってしまったため、急遽電子版も販売するべくDLカードを印刷しました。

イベントでは結果として製本版が206冊完売、電子版が239冊ということで、合計で445冊頒布できました(製本版の端数が出てるのは、予備分として入っていた分も頒布に回したため)。

かなり多くの人に足を運んでいただき、また手に取っていただき大変ありがたかったです。
ただ、製本版がイベント開始1時間で売り切れてしまうなど反省点もありました。被チェック数が後後にならないとわからないため、印刷部数は読み切れないのですが想定よりも多めに作っておいて問題はなさそうという結論に達しました。

サークル前に人が集まりすぎて整理ノウハウが足りないことがわかった


上記、大成功で終わったと思いきや、イベント会場では別の問題も発生したと考えています。
ずばり列整理。

今まで、コミケなどではスペース前に人だかりができても5人程度だったのですが、今回一気に10人近く集まるケースもあり、かなり通路を占有した感じがありました。
それに対処するためのサークル側のノウハウもなく、コミケのように一般参加者に練度があるわけでもなく、取っ散らかってしまった印象があります。
両隣のスペースにはみ出さないように、適宜声がけさせていただいていましたが、いまだに課題の残るポイントだなと感じています。

売り子として妻が参加してくれていたので、捌けるスピードはある程度高かったと思いますが、一人だったら絶対に爆死していました。

技術書典に参加してみて感じたことは何か?

技術書典に参加してみて、コミケなどと違うなと思った点もかなり多くあります。
ここからは、そういった違いに着目し、可能性があるなと思ったところをつらつらと書いていきたいと思います。

電子決済率が意外と高い

まず最初に感じたのはこれですね。
コミケではほぼ99%が現金決済なのですが、技術書典では電子決済率が高かったように思います。

内訳はこんな感じ
現金決済…359名
かんたん後払い…99名
pixiv PAY…7名

イベント公式で「かんたん後払い」という電子決算方法が提供されていたのは大きな違いですが、それにしてもかなり多くの人が電子決済を利用していた印象です。
pixiv PAYも何気に7名ほどいて、少しずつ浸透してきているなという印象を受けました。

ただ、現金決済と電子決済をどちらも行ってみて感じたのですが、電子決済の決済スピードはかなり遅いです。
現金決済だと約5秒ほどで決済完了なのですが、電子決済の場合は体感で大体15秒くらいかかる(これでも電子決済としてはかなり早いとは思ってる)印象でした。

今回、僕のサークルがかなり盛況だったこともあり、電子決済の決済スピードは人だかり解消に大きく影響すると思いました。
今の状況だと、コミケの売れるサークルさんでは電子決済を対応するという判断はできないだろうなぁと思います。

とはいえ、電子決済が主流になればコミケで騒がれるスリや置き引きなどの犯罪抑止になりますし、メリットもあります。
決済スピードが今後上がっていくことにかなり期待を寄せたいと思っています。

PDF版同人誌に対する許容度がコミケよりずっと高い

コミケではそもそもPDFといった電子版を販売したことがないのですが、多くの一般参加者のかたが製本された同人誌を求めている傾向があると思います。
技術書典ではそういった傾向はなくはないのですが、PDFでも許容という人が多かった印象でした。

製本版が売切れであることを伝えると、PDFでもいいですよ~と言っていただけることが多かったです。
製本版がないならいらないです、と断る方ももちろんいましたが、僕が把握している限りで5名くらいしかいませんでした。

PDF版は荷物が少なくなりますし、スペースを圧迫しないのでサークル側としてはかなり助かります。
こうしたニーズの変化というか許容値が広がっていることは、素直に嬉しいなと思いました。

サークル参加証は割り当てQRと引き換えに会場でもらう

一般的な同人誌即売会では、サークル参加証は登録した住所に物理で送られてくるものなのですが、技術書典では公式のマイページに割り振られたQRコードがあるので、それを会場入り口でスタッフに見せると入館証をもらえる仕組みでした。
郵送されるのを待っていたり、売り子にさらに郵送したりといった手間がないのでかなり楽でしたし、スマホさえわすれなければ当日入館できないということもないのでメリットが大きいと感じました。
こういった現状のイベントの負をTechで解消しているところも、従来の同人誌即売会では感じることができない部分だったのでかなり楽しかったですね。

さいごに

イベントの結果報告やら感想やらはこんな感じでした。
さいごに、今回の新刊をBOOTHにて購入できるようにしておきましたので宣伝です。

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