信長の野望 大志をクリアしたので感想と評価・レビューしてみる

先日発売した信長の野望シリーズ最新作「信長の野望 大志」を実際にクリアするまで遊んでみたので感想とか評価を書いてみました。
前評判としては上々だった今回の作品ですが、実際にプレイした人の感想が気になっている人も多いでしょう。
今作品の良しあしと、前作(信長の野望 創造WPK / 戦国立志伝)と比べてどうだったかの2軸で見てみたいと思います。

信長の野望 大志とは?

信長の野望 大志のタイトル画面
コーエーテクモの人気歴史シミュレーションゲーム「信長の野望」の15作品目となるタイトルです。
作品ごとに着目しているテーマが毎回異なるのですが(2作品前は「天道」で街道がテーマ、前作は「創造」で街づくり、城づくりに焦点があてられた)、今回は「大志」ということで、武将一人一人の志がテーマになっています。

ゲームとしての本作品の特徴は大きく3つあって
・方策で変わる戦略
・志に従って動くAI
・高精細な1枚マップで実現した戦術
といったものがあります。それぞれ軽く見てみましょう。

方策で変わる戦略

方策図
4半期ごとに評定が開かれるのですが、家臣の進言を取り入れることによって「農業」「商業」「軍事」「論議」の施策力が貯まります。
一定数貯まると、方策図(スフィア盤)から好きな方策を選択して自勢力の特徴とすることができます。

収穫量を多くするものや、台風などの災害を緩和するもの、戦闘時に斥候を展開したり、商業収入を多くしたりするものなど様々あります。
勢力が根を下ろしている土地の特性を考慮しながらどう方策を伸ばしていくか?が一つの考えどころとなっています。

志に従って動くAI

志
全武将にはそれぞれの志があります。
一般的な志を持っている武将もいれば、唯一無二の志を持っている武将もいて様々です。
これらの志は、当人が大名になった際に効果を発揮し勢力の行動に大きく影響を与えます。志そのもので得られるメリットやデメリットもありますし、おそらく裏パラメーターだと思われますが志によって勢力の戦略が変わるのが特徴です。

そして信玄が敵大名となる場合は、「王道執行」の「志」の下、その名の通り王道を戴くために、今川義元の亡き後は、織田家と同じく上洛を狙う動きを見せてきます。
出典:「信長の野望・大志」,武田信玄・上杉謙信・北条氏康の“志”と武将イラストが公開。開発者へのメールインタビューも – 4Gamer.net

高精細な1枚マップで実現した戦術

軍事ビュー
前作同様、日本全国を1枚マップで表現した地図は、細かく郡に分けられています。
それぞれの郡には地理的特徴があり、山岳部か平野部かと、その軍に展開できる初期兵数が決められています。
平野部では流民が多く流れ込んでくるため、人口を増やしやすいという特徴があります。
山岳部では流民は多くありませんが、決戦時に展開できる初期兵数が小さいため敵が大群で攻め寄せても、優勢に戦うことができるという特徴があります。

上記の画像は桶狭間の情報。初期兵数が2000であることが見て取れます。
これが清州では60000なので、今川軍が大群で攻めてきた際は(自勢力の兵数が少ない場合は)自制力が優位に立てる郡に陣を張って待ち構えることになります。

こうした特徴のある信長の野望 大志ですが、ここから先は僕が実際にゲームをプレイしてみた感想になります。

よかったところ

大勢力に対して決戦で対抗できるようになった

兵力差のある決戦
前述したとおり、決戦で大勢力に対して対抗できるようになったことは取り組みとして新しく、好印象に移りました。
例えば前作の場合だと、敵が大兵力で攻め込んできた場合には同等程度の兵力がこちらにないと確実に負けるという状態でしたが、今作では上記画像のように兵力差があってもエリア効果で初期兵数が両軍とも10000になって対等に戦うことができます。
実際には桶狭間の戦いのように無勢が多勢を打ち負かすケースがあるので、この可能性が実装されたことは個人的にはとても良いと思っています。

反作用としてのデメリットもあると思うので、そちらについては下の方で書きます。

勢力全体の戦闘力に関係する戦意

多勢を無勢で打ち負かした
戦闘に勝利すると、戦意を向上させることができます。これは、敵城を包囲する際の耐久度などにも影響します。
戦争を優位に運ぶために戦意を高めた状態で勢力運営をしていくことで、勢力の急拡大といった快進撃を体感することができます。
この戦意は部隊ごとに紐づいているのではなく、勢力に紐づいているので離れたところで負け戦があると他の部隊に動揺が広がる…というような現象を表現できているかなと思います。

農兵と足軽の分離

兵農分離
今作では農兵と足軽が明確に分離されている点も、よいと思いました。
拠点の人口は大きく分けて2種類、農民と流民に分かれます。その農民に兵役を与えたものが農兵、流民を金で雇って兵士としたものが足軽です。
農兵は戦闘力が低いですが雇うための賃金が不要。また、農兵を増やした分だけ秋の収穫が減少します。
足軽は戦闘力が高いですが雇うための賃金が毎月必要。
という具合で、収入・収穫と兵力のバランスを考えながら人口を割り振る必要があるのが悩ましいながらも楽しいです。

商圏によって軍事以外で他勢力に圧をかけられる

商圏
今回、商業はマップに点在する商圏というものに紐づいて行われています。
商圏とは自勢力・他勢力問わずに投資・進出することができるエリアですが、自勢力に属する商圏には他勢力を入り込ませないように同船することができます(他勢力が自領の商圏を独占することもあります)。
ゲームを進めていくと、やたらと足軽を囲い込んですごい兵力になっている勢力があります。こうした勢力をよく見てみると、収支のバランスが悪いケースが見つかることがあります。
そういった勢力に対しては、自勢力の商圏を独占して追い出したりすることで収入を減らしてやることができます。

こういった戦い方は、今までの信長の野望にはなかったものでとても感動しました。
金のやり取りも戦争だ…!と思わせてくれるいいシステムです。もっと深掘りして作ってほしい感まである。

後腐れある外交

外交
外交は今まで信用度のあるなしで判断する1軸のものでした。その信用度も親交を深めれば上がり、何かを要求すれば下がりという単純なものだったのですが、今回からは利害・良悪の2軸評価になりました。
ついでにいうと、心証の悪い行動(有効勢力の裏切りなど)を行うと、それが他勢力に覚えられていてなかなか信用を得られないといった後腐れある外交となりました。
今までの外交よりもよりリアルなものとなり、個人的にはよい印象を持ちました。

それはそれとして、お前の信用なんかいらねぇわ!といわんばかりに講和→戦争→講和→戦争と繰り返し攻め寄せてくるAIもいてちょっと辛い。

好きな土地に築城できる

好きな土地に築城できる
前作からあった築城コマンド。好きな土地に築城することができるのが特徴です。
前作では街道の通っているところに、築城できるポイントがありましたが、今回は街道の概念はなく好きな郡に築城することができます。よって、従来よりもかなり自由度が高まったという印象がありました。
築城って個人的にはすごくロマンなので、好きな場所に城を建てるコマンドが残ってくれていて最高だと思いました。

武将のエピソードが豊富+武将数2000人以上

義光の力石
志がテーマということで、武将の人としての側面にも焦点が当たった今回。
今までは桶狭間の戦いや、本能寺の変といった歴史イベントが展開されていましたが、武将個人のエピソードは豊富ではありませんでした。
今回の作品は武将個人のエピソードである「言行録」も豊富になっています。

上記画像のエピソード終盤では

また、義光が家臣たちと力比べをして
持ち上げたという巨石は「義光公の力石」と
呼ばれ、今も蔵王温泉に鎮座している
出典:信長の野望 大志

という感じで、今でも義光公の足跡をたどることができるところを紹介していました。
こういうの見てしまうと歴史好きとしては現物を見に行きたくなりますね~。

他にも
義姫の輿入れ
義姫の輿入れエピソード。義光公の妹溺愛ぶりが見て取れます。好き。

話がそれてしまいましたが、地方の武将でもこうしたエピソードが収録されているので、膨大な数のエピソードが隠れているのではないでしょうか?これを全部見るだけでも結構なコンテンツボリュームがありそうです。

内政が簡略化された

これは人によって意見が分かれるところだと思いますが、個人的には内政が簡略化されてより「戦略」「戦術」に集中できる今作はこれはこれでありかなと思いました。
というのも、前作はとてもよくできたゲームだったのですが、勢力が肥大化すると内政が恐ろしく大変になってしまう(うまく委任を使えればいいんだろうけど)ので、ちょっとだけ内政が面倒だなーという思いがありました。
それが今作では嫌に感じずにやり切れるので、いい調整だと感じています。

内政は内政で好きなので、めんどくささと面白さのいいとこどりをしたシステムが作れるならそっちの方がもちろんいいですけれどね~

いまいちだったところ

謀略・計略といったコマンドがない

こちらは結構手痛いなと思いました。
暗殺まで行かなくても、敵武将に働きかけて寝返り、謀反、停戦とかやりたいなという思いがあります。
前作もWPK前は謀略・計略コマンドがなかったので、今作もWPKに期待…でしょうか。

従属勢力が取り込まれない

従属勢力を10年近く抱えて、周囲を自制力で固めたのに家臣になる事がありませんでした。
別にそのままでもいいんですけれど、従属勢力を抱えておくメリットが今作ではあまりないので、結局天下が見えた時点で手切れして滅ぼしました。
うーん、、もっとうまいこと勢力の併合とかできないですかね。やや不満でした。

敵との停戦時、優勢側からの講和提案でも条件が提示されてしまう

こちらが決戦で勝って講和の使者を送っても、じゃあ金くれ、鉄砲くれという感じで条件を提示してくるのがイラッとしました。
通常、勝者側が有利な交渉条件になるはずですが、ちょっと納得いかない仕様ですね。
この仕様のおかげで、停戦したい相手から停戦の使者が来るのを待つ。みたいな謎の動きをしなくてはならず、ちょっとストレスです(戦争状態が長引くと民忠が下がるのでそれも嫌)。

大勢力側が大兵力を擁して攻め寄せても、兵力を活かしきれない

これはよかったところの翻しになるのですが、大勢力側が決戦で敗北すると、無傷の兵がいるはずなのに軍を解体して城に戻ってしまうのがちょっとうまくないなと感じています。
大軍であれば、狭いところに兵を小出しにして決戦中に兵を追加するかどうか選べるようにしたり(負けて戦意が下がっていても兵力差で穴埋めする戦いが欲しい)、大軍ならではの戦い方があると思うのですが、いまいち活かしきれてない印象がありました。

宣戦しないと他勢力に攻め込むことができない

今作品では宣戦しないと他勢力に攻め込むことができません。
宣戦はインスタントにいつでも行うことができるので特別なデメリットはあまりないのですが、宣戦せずに進軍して(この間、敵からは敵対の意思はない)、軍が敵領土に近づいたタイミングで宣戦したりそのまま宣戦せずに殴ったりとかができるといいなぁという気がしています。
宣戦してから殴れば外交面にはあまり悪影響が出ず、宣戦せずに殴ると周辺勢力から信用度が落ちるみたいな。なんかもっと詰められるんじゃないかなぁ…という気がしました。
これも、戦争継続期間の概念があるからやむなしという感じなのでしょうか。。

援軍に関わる交渉と心証

味方勢力に援軍を請われたときに、半年間城6つ貸してという条件の時があり、さすがにそれは厳しいなということで断ったのですが、ぼろくそに文句を言われたことがありました。
これ、味方勢力にどういう援軍の仕方ができるか交渉する(城の貸し出しだけではなく、攻めてほしいところに兵を送るだけとか)ような仕様があってもよかったのではないかと思っています。
城を貸すって常に嫌な感じなので、味方へのサポートがいろいろな形でできるとうれしいなという印象です。

家宝を商人から購入できない

商人からたまに献上品として家宝をもらうことがあるのですが、家宝を自発的に購入することができません。
武将忠誠度を高めるために必要だったりするので、自発的に購入できるようにしてほしいのと、コンプリートしていく欲が阻害されてよろしくない気がしました。

UIが不親切+機能説明が不足がち

ゲーム性とは関係ないのですが、毎回思うことでひとつ。
今回もUIは割と不親切で使いづらいです。
あと、機能の説明が不足しがちだったりするのでこれもよくないなと。
チュートリアルは全体の進め方はわかるんだけど、そもそもUIとして使われているアイコンの使い方がわからないとか(マニュアル見ろってことかもしれませんが)、いろいろ負があるなという印象です。
今までの信長の野望シリーズで1位を狙えるくらいには悪いUIだと思います。

エフェクトや演出がくどい

これもゲーム性は関係ないのですが、エフェクトや演出がくどいと感じています。
志を確認する画面とか、見る頻度がそこそこ高いと思うのですが、その割に画面表示時のエフェクトの“ため”が長くてイラっとします。
演出を見たいんじゃなくて、中に書いてある情報が見たいんだよ!特性の条件満たしたときの演出も時間をかけすぎという印象です(その間、操作できなくなるので…仕様に合わせて適切な演出を入れてほしい)。

総評

総評としては、ゲームとしては評価できる部分もあるし、やっぱり無印(WPKじゃないという意味)だから未完成だったよね。という部分もあります。
個人的には良い部分はみつかったので楽しく遊ぶことができますが、amazonのレビューを見ていると簡素すぎるとか、できることが少なすぎるとか悪いところが気になって楽しめない!という人もいるようです。
内政よりも戦争だぜ!な人や、決戦での采配を楽しみたいぜ!な人には向いていると思うのでそういった人は買ってみてもよいと思います!

購入はこちらから

ななうみ
初手を最上で始めたのですが、流民が少ないし伊達、南部、蘆名、上杉怖いしでクリアまでかなりの時間がかかってしまいました。まだまだ見たいエピソードがたくさんあるのでがんばってたくさんクリアしたいと思っています…!