ゲームって何のためにやるの?時間の無駄じゃない?
そういった会話を時折見かけます。
先日、こんなツイートをしました。
ゲームって実生活に役に立たないよねという話を耳にすることがあるんですが、個人的には考え方次第かなーと思っています。
例えば限定ルール下での勝ち方を考えるなんてのは、仕事とかに役立ちますし(目的とできることの中でどのように達成するか考える)、一概に役立たないとは言えないと思ってます— ななうみ⛺ 技書博 2F-け02 (@nana_u_mi) November 10, 2019
僕は考え方次第だと思いつつ、役立てられるかどうかはその人の能力次第だとも思っています。
詳しく見ていきましょう。
目次
実はゲームは学ぶべき点が多い
僕は学びのない行動はこの世に存在しないと思っていますが、その中でもゲームは学びが多い分野だと思っています。
僕がゲームで特に学びが多いのは以下の3点だと思っています。
- ゲームを遊ぶにはゲームのルールを覚えなければならない
- ゲームに勝つためには勝ち方を練らなければならない
- ゲームジャンルによって学びが異なり幅が広い
細かい点を挙げればきりがないですが、この3つに絞ってみていきましょう。
ゲームを遊ぶにはゲームのルールを覚えなければならない
ゲームを遊ぶにはゲームを理解しなければいけません。
これは、情報のインプットという意味で重要だと思っています。
小学生の子供を持つ親が「ゲームばっかりして勉強しない」という悩みを抱えることがあります。ここでいう勉強とは学校の授業や宿題のことですが、広い意味で考えると勉強とはインプットのことです。
学校の授業はインプットできないのに、ゲームのインプットはできるって結構すごいことだと思いませんか?
ゲームは娯楽だからインプットしやすいと考えることもできますが、逆に言えば学校はゲームよりもインプットさせることが苦手だともいえます。
僕はゲームの「インプットさせる能力」に大きな学びがあると思っています。
ゲームに勝つためには勝ち方を練らなければならない
ゲームで勝つには、ルールをインプットするだけでは足りません。
勝つために何をすればよいかを考え、時には練習する必要があります。
これはインプットに対してアウトプットだといえます。
アウトプットを能動的にやってもらうために、「勝ちたいという動機づくり」「試行回数が増えても嫌にならない設計」が必要だと思っていて、ゲームはこれらの作りが非常に丁寧です。
現実社会では能動的にアウトプットを出せる人はごくわずかですが、ゲームではほとんどの人が能動的にアウトプットしている。
「アウトプットの行動を促す能力」はゲームの大きな学びのひとつではないでしょうか。
ゲームジャンルによって学びが異なり幅が広い
ゲームと一口に言ってもその内容は様々です。
テレビゲームだけでも多くの種類がありますし、最近はやっているアナログゲームや脱出ゲームなども含めるとかなりの種類があります。
そして、ジャンルが多ければ多いほど、それぞれで固有の学びが生まれると思っています。
例を紹介します。
限定環境下で勝つためのロジックを鍛えられる
ストラテジーゲームなどでは、限られた環境下で勝つためのロジックを考える力が鍛えられます。
僕の好きな信長の野望でいえば、同盟勢力を増やして敵対勢力をひとつずつ倒していく方法もあれば、国力をためて一気に周辺を制圧する方法もあります。
正解の戦略がない代わりに思考できるパターンも多く、どういう戦略ならより効率的にリスクを抑えられるかを考えられます。
人間に行動パターンが存在することを実感できる
格闘ゲームやレースゲームといった対人ゲームでは、相手ごとに行動パターンがあるのを実感できます。
同じ人と長く対戦していると、この行動の後はこういうことをしてくる。とか、予想が付きますよね。
行動パターンが形成されている理由が見えてくると、こういう場合はこう考えるんじゃないかとかが理解しやすくなります。
役に立てられないのは、役に立つ情報を拾う能力が不足しているだけ
ゲームに限らずあらゆる事柄で「役に立たない」と思っている状態は、役に立つ情報を拾う能力が不足しているだけだと考えています。
格闘ゲームでいくらコンボがうまくなっても生活に活かされない
こんな感じで考えていると、確かに日常生活でそのコンボを使うシーンはないでしょうから役に立たないと思います。
ですが、この例はみている視座が非常に低いんですよね。
コンボコマンドを入力するって、かなり限定的な見方なんですよね。Howに偏りすぎです。
これって、日常生活でゴルフのスイングは役に立たないって言ってるのと一緒なんですよ。
そういった見方ではなくて、こんな感じに視座を高めるとよいです。
物事にはそうした連続性がある。
みたいな感じですね。
以前も別の記事で書いたのですが、学びを多くするためには抽象化する能力が必要です。
良かったらこちらの記事も参考にしてみてください。
学習以外の面で見れば十分に役に立っている
そもそも、ゲームは娯楽だと思っています。
日常生活の役に立つかどうかという意味では、仮に学びがなかったとしても、娯楽としての役割は果たしているのでそれで十分という見方もできます。
楽しい/ストレス解消
僕はゲームを遊んでいるときは、だいたい楽しいと思って遊んでいます。
物によってはストレス解消といった効果もあるでしょう。
現実世界ではできない事(街を作ったり、牧場を運営したり)をシミュレーションできるのはそれだけでワクワクしますし、そういった体験ができるだけで十分に日常生活は豊かになると思っています。
友人ができる/共通の話題が作れる
ゲームに限りませんが、同好の士みたいなのはできますよね。
同じ作品が好きな人同士で会話をするのもたのしいです。
最近はYoutubeに動画を投稿するといった楽しみも生まれているので、幅広く交遊関係が築けるかもしれません。
コスパのいい娯楽
他の娯楽に比べると、割とコストパフォーマンスがいいのもゲームの特徴です。
8000円程度のゲームでも、1ヶ月〜遊べます。
カラオケだと8000円であれば場合によっては一晩、そうでなくても4時間を4回やれば消費してしまうのではないでしょうか(ゲームとは別の楽しみがあるのでそれはそれでいいと思います)。
意味を求めすぎずに楽しめばいい
ゲームに関する学びや日常生活への好影響をまとめて見ましたが、個人的にはゲームに限らず、あらゆる娯楽はあまり意味を考えずに楽しめばいいんじゃないかなと思っています。
その上で、良い学びがあると思えればそれはラッキーな事ですし、学びがなかったり肌に合っていなければ他の事をすれば良いのではないでしょうか。
視座が低い状態だと、あらゆる事柄、分野で体験できる事を「無意味」だと感じやすいと思うので、どんなこともあまりやる意味がない…みたいに思っていたら、視座を高める訓練をしたほうがいいかもですね。
今日はそんな感じです。