
こんにちは。ななうみ(@nana_u_mi)です。


高配当株投資は、かんたんなようで実は初心者が引っ掛かりやすい罠も多いです。
例えば
- 配当金が減らされて利回りが悪くなる
- 株価が下落して評価損を抱える
といったもの。
減配すれば高配当ではなくなる可能性がありますし、株価が下落すれば評価損を埋めるのに何年もかかる可能性があります。
あたりまえのことですが、損が出にくく、安心して長く持ち続けられる銘柄を選びたいですよね。

今回の記事では高配当投資を成功させるために必要なポイントと、僕が投資銘柄を選ぶ時に注意している指標も紹介していきます。
高配当株投資のヒントを探している人はぜひ読んでいってください。
あわせて、人生において何にどんな順番で投資をするべきか?などの解説や、高配当株投資をやっている理由についても以下の記事で解説しています。
高配当株投資の基本戦略

まずは高配当株投資の基本戦略を整理してみましょう。
高配当株投資とは
- 主に配当利回りで資産を形成する
- 急激な資産の伸びは期待しない
- そのかわり安定性を確保している
投資だと言えます。
株価の値動きを予測するのは難しいので、安定した配当を得ることで毎年資産を拡大させていくのが基本戦略だと思います。
だから、買った銘柄は基本的に保有し続けて配当をもらい続けることが大切という事です。

そう考えると、銘柄選びに必要な要素は
- 期待する利回りになっているか
- 安定して配当を出し続けられるか
- 元本割れのリスクが少ないか
この3点を確認すればよいという事になります。
上記を踏まえて、僕が銘柄選びに実際に利用している指標と基準値を紹介していきます。
銘柄選びに利用している指標
税引き前の配当利回りが3.75%以上
高配当株投資という事ですから、配当利回りは重要です。
日本株の場合、配当金の20%は税金で持っていかれるので3.75%以上の利回りがあれば税引き後で3%の利回りになります。
3%の利回りというのは、購入後約33年経てば配当金だけで元金を回収できることになります。
- 30歳で株を購入した人が
- 定年前に元金を回収できる
という事でもあり、老後の資産形成には十分な利回りだと思います。
PBRが0.5~1.5の範囲内
PBRというのは株価純資産倍率とも言い、株価が1株当たりの純資産の何倍まで買われているかを表す指標です。
数字が1であれば、企業の持つ純資産と企業が発行している株の総金額が同じになります。

この場合株価の合計も100万円なので、PBRは1という事になる。
この指標をみる理由は、もし企業が解散した時にどの程度の損益が出るのかを把握するためです。
PBRが1倍以下であれば、理論上は1円が1円以下の金額で買えることになりますからお得だと言えます。
ただし、PBRが低いという事は市場では企業の本来の価値が企業の純資産ほどはないと評価されているとも取れますから、PBRが低ければ低いだけいいというわけではないのは理解しておきましょう。
売り上げが上昇トレンド
企業の本質は利益を上げる事です。
利益を上げるためには売り上げを伸ばすか、コストを下げるかのどちらかしかありません。
売上が上がっているという事は、ビジネスが市場に評価されているという事です。
個人的な考えでは、コストを下げて利益を出すことは極端な話いつでもできることなので、利益が薄くても売上が伸びていることを評価します。
売上の伸び率はあまり気にしていなくて、長期的に上昇傾向であればそれでいいという感じです。

配当が安定して得られるかどうかを簡単にチェックする指標になりそうですね!
また、企業によっては「中期経営計画」というものを発表しているところもあります。
そうした企業の計画は
- 過去の計画の達成水準
- 将来の達成計画が妥当か
- 計画に賛同できるか
といった点を確認するために、チェックしておきたいところですね。
自己資本比率が40%以上
自己資本比率は返済が必要ない、自前で用意した資本がどれだけあるかという指標です。
高ければ高いほど、財務が安定していて配当余力があり、経営の独立性が高いと言えます。
一般的に40%あれば財務は安全と言われているので、この基準を目安にしています。
銀行株は他人のお金を集めて手数料を取るビジネスなので、極端に自己資本比率が低いです。
ビジネスの構造上仕方ないことなので、銀行株に関しては気にしなくていいです。
流動比率が200%以上
流動比率は1年以内に発生する支払いに対して、1年以内に現金化できる資産をどの程度持っているかという指標です。
200%以上の場合、1年以内の支払いの2倍以上の流動的な資産があるという事なので、資金繰りに余裕があるという事になります。
一般的に健全と言われているのは120%ですが、僕は長期的に配当を得たいのでもっと余裕をみて200%を目安に置いています。

フリーキャッシュフローが安定的にプラス
フリーキャッシュフローとは自由に使えるお金がどのくらいあるかを見る指標です。
フリーキャッシュフローは以下の3つで構成されています。
- 営業キャッシュフロー
- 投資キャッシュフロー
- 財務キャッシュフロー
営業キャッシュフローは本業からどれだけお金を得られたかという指標です。
プラスであれば本業で利益を生んでいるという事になります。安定してプラスであることを確認しましょう。
投資キャッシュフローは投資にどれだけお金を使ったかという指標です。
投資すればマイナスに、資産を売却すればプラスになります。
基本的にはビジネスを拡大するために投資しているのが望ましいのでマイナスであるべきと思います。
財務キャッシュフローは資金調達や借り入れの返済などでプラスになったりマイナスになったりします。
著しくマイナスになっていなければいいと思うので、財務キャッシュフローについてはさらっと見ておく程度でいいでしょう。
フリーキャッシュフローはプラスだけど、内訳が営業キャッシュフローがマイナスで投資キャッシュフローがプラスなどの場合は注意しましょう。
本業がうまくいかず、設備を売却することでキャッシュをプラスにしたという事が考えられます。
PCFRが15倍以下
PCFRは株価キャッシュフロー倍率といい、株価が営業キャッシュフローの何倍まで買われているかを示す値です。
営業キャッシュフローは本業から生まれた収入のことですから、PCFRが1倍であるなら1年で株価分の収入を企業が得られるという事になります。
PCFRが低いという事は、営業キャッシュフローに対して株価が低いことを意味しますから、割安だと判断できます。

配当性向40%以下
配当性向とは、1株当たり純利益(EPS)の何%を配当に回しているかという指標です。
高ければ高いほどいいと勘違いする人が多いのですが、配当性向が高いという事は利益のほとんどを株主に還元しているという事です。
すでにほとんど配当に回しているなら、増配(配当金が増えること)はあまり期待できないでしょうし、利益がでなくなってしまえばすぐに減配(配当金が減ること)もあるかもしれません。
2020年には高配当で人気だったJTが減配を発表したことで、大きな話題になりました。

配当に関しては、配当政策というものを発表している企業もあるので参考にしてみましょう。
原則減配しないことを謳っている企業もあれば、配当性向50%を目安に常に配当していく(利益に連動して増減配する)ことを掲げている企業もあります。
配当政策に納得感がある銘柄を選ぶと、どう転んでも慌てずにすむので、参考にしてみるといいでしょう。
EPSが上昇トレンド
EPSというのは1株あたり純利益のことです。
純利益を発行株式数で割って求めるのですが、これが上昇基調にあるということは、利益率が徐々に向上しているということです。
利益率が向上していればそれだけキャッシュフローが最大化されやすいですから、安定した配当や増配に期待が持てます。
BPSが上昇トレンド
BPSというのは1株あたり総資産のことです。
総資産を発行株式数で割った値で、この値が上昇していれば企業の資産が増えているという事ですから、株価も上がりやすいと言えます。
また、資産は配当の原資になりますから、企業が安定して配当金を出し続けられるかの指標にもなりますし、株価を下支えする要因になると考えています。
上記で紹介した指標を利用していますが、上記のすべてに収まっていなければ買わないかというとそういうわけではありません。
数値目標もあくまで目安なので、それ以外の要素も含めてトータルで判断しています。
罠を上手に回避して資産形成をしていこう
高配当株投資はかんたんなようで、実は落とし穴が多い投資だったりします。
上記の指標や考え方をまねるだけでもかなり罠は回避できると思うので、ぜひ参考にしてみてください。
罠さえ回避できれば、個人的には安定的に資産所得を築く良い手法だと思っています。



ということで、今回の解説は終わりたいと思います。
この記事の内容が、少しでもみなさんの役に立てばうれしいです!
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最後まで読んでいただきありがとうございましたー!またねー!